「深谷ねぎ」ご存知でしょうか?
聞いたことある方も多いと思いますが、埼玉県深谷市のブランド野菜です。
この「深谷ネギ」、特徴は何と言っても『とろける甘さ』なのです。
甘くて栄養もたっぷり、冬の名品「深谷ねぎ」についてご紹介します。
目次
埼玉県のブランド野菜『深谷ねぎ』
ねぎの種類名ではなく、ブランド名である「深谷ねぎ」。
深谷ねぎの歴史は明治時代に始まります。
かつて深谷は藍の産地でしたが、明治時代から藍の相場が下がったので、ネギの栽培が始められたそうです。
大正時代に、鉄道で深谷駅から北海道・東北地方へと出荷を行い、そこで『深谷ねぎ』という荷札を使用したのが始まりと伝えられています。
この「深谷ねぎ」、糖度が高いので甘みが強く、繊維がきめ細かく、白い部分が30cm以上と多く美しいネギなんです。
深谷市では、深谷ねぎの中でも特に太さや形が美しいものを厳選し、「少し贅沢深谷ねぎ」というロゴマークを付けて、高級スーパーなどに出荷しているそうですよ。
冬の贈答品としても、喜ばれるお品です。
とろける甘さが最高!
「深谷ねぎ」の甘さは、糖度で言うと10度~15度ともいわれており、完熟メロンに匹敵するほど!
特に冬の深谷ねぎは、すき焼きに入れるときは砂糖がいらない甘さだそうです。
採れたてのものは、生のまま齧っても甘いんですって!
甘辛いおかずを、砂糖なしで作るのにも使えますね。
塩分を合わせると、余計に甘みが引き立ちます。
甘さの秘密は、たっぷり浴びた太陽の光!
ねぎは寒さが深まるほどに甘さが増します。
特に12月中旬から2月下旬にかけては、蜜がネギの葉に溢れ出します。
ネギの葉をよく見てみると、粘りけのある蜜が、小さな水滴のように付いているそうです。
これは、光合成で作られた「ショ糖」で、このあふれ出る蜜は、十分に太陽光を受け、盛んに光合成している証拠だそうです。
この水あめショ糖の噴き出る季節が「深谷ねぎ」の旬で、おいしい理由なのです。
快晴日数が全国1位、冬の日照時間が月200時間を超すという恵まれた天候のもと、美味しいネギに育つのですね。
深谷ねぎ、栄養と効能は?
ネギは古くから体に良いとされてきました!
ネギは、中央アジア原産のユリ科の多年草で「日本書紀」に登場するほど、日本でも歴史ある野菜です。
古くから、薬味や民間療法にも使用され、「風邪を引いたらネギを首に巻く」のは、聞いたことありますよね。
ねぎは、栄養豊富な野菜です。
ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、硫化アリル、食物繊維などを含みます。
深谷ネギは、硫化アリルが豊富!
深谷ねぎは、土をかぶせて育てるため白い部分が多く、種類としては白ネギ・根深ねぎに属します。
ネギの白い部分には緑の部分よりも、硫化アリルが多く含まれています。
そのため深谷ネギは、緑の部分が多いネギよりも、硫化アリルの含有量が多いんです!
血液サラサラ効果、冷え性改善などの効果!
この硫化アリルは、血液が固まるのを抑制し、血栓予防に効果があります。
また、消化液の分泌を促して食欲増進、冷え性改善にも役立ちます。
コレステロールを低下させ、血糖値の上昇を抑え、殺菌効果などもあります。
ビタミンB1の吸収率を高めてくれる!
さらに、硫化アリルにはビタミンB1の吸収率を高める作用があるのです。
ビタミンB1は、糖をエネルギーに分解するのを助けてくれるので、スタミナを強化し、疲労回復の効果があります。
また、ビタミンB1は、脳の中枢神経機能を正常に保ってくれる働きがあるので、硫化アリルも含むネギを食べることで吸収が良くなり、イライラが解消したり、不眠にも効くと言われています。
この硫化アリルは刺激成分で、玉ねぎ、ニンニク、ニラなどにも含まれています。
生で刻むなどして食べるときは、栄養成分が流出してしまうので、水にさらさないようにしましょう!
どうしてもという場合は、せめて数分程度にしましょうね。
薬膳料理でも、よく使われる野菜
薬膳では、ネギの白い部分が薬効が高いとされています。
ですので、深谷ねぎはピッタリの食材ですね。
ネギは風邪のひき始めに有効とされています。
体を温め、発汗作用があるからです。
特に悪寒が強くてあまり汗が出てこないような、ぞくぞく寒気がする風邪にオススメです。
寒さからくる痛みにも効くと言われています。
でも、ネギは体力のない人や、汗っかきの人が多く食べすぎると、汗が出すぎて体力を消耗させてしまうこともあるので、食べる量を調整してくださいね。
深谷ねぎ、どこで買える?
深谷市の直売所などで、購入できます。
深谷市のホームページにも、場所など情報が載っています。
道の駅「おかべ」にもあるそうです。
また、通販でお取り寄せも可能です。
色々なネットショップで扱っているようなので、お好みのところを見つけてみましょう。
近年、深谷市公認で深谷ねぎモチーフの、ゆるキャラ「ふっかちゃん」が「ゆるキャラグランプリ2014」で堂々全国2位に輝きました。
現在、様々なイベントなどで大活躍しているふっかちゃん。
このご当地キャラ、埼玉産ねぎの広告塔としても役立ってくれてるそうです。
深谷ねぎを使った加工食品も人気だそうですよ。
独特の風味のみそだれで仕上げた「ねぎみそせんべい」。
深谷産ねぎと唐辛子を使ったしょうゆ漬け「深谷ねぎからし」。
深谷ねぎを埼玉県産の濃口醤油で漬け込み、地酒を隠し味に仕上げた無添加の醤油漬け「深谷ねぎ醤油漬」。
この深谷ねぎ、寒い夜などに暖かい部屋で、熱々の料理にして食べたいですね!
甘くてとろける深谷ねぎで、冬の健康維持に役立てましょう!